意外と長く、奥が深い! 乳酸菌の歴史
Ⅼ-137は東南アジアの発酵食品から見つかった特別な乳酸菌。
ほかにも、世の中には無数の乳酸菌が存在し、正式に登録されているだけでも300種類以上! 今大きな注目を集めています。
今回は「乳酸菌」の歴史を振り返りたいと思います。
乳酸菌は1857年、フランスの科学者ルイ・パスツールによって発見されました。1900年に入り、ロシアの微生物学者メチニコフ博士が「乳酸菌に健康効果がある」ことを明らかにします。
イリヤ・メチニコフ (1845~1916)
メチニコフ博士はあるとき、ブルガリア旅行に出かけました。そこで、人々が盛んにヨーグルトを食べているのを目にします。
「ブルガリアの人が長寿なのは、ヨーグルトを日常的に摂っているからだ。ヨーグルトに含まれるブルガリア菌が腸内にすみついて、腐敗物質を取り除いてくれるからにちがいない!」
ところがブルガリア菌は腸内にすみつかないことがわかり、この「ヨーグルト長寿説」はくつがえされてしまうのですが、このことがきっかけでヨーロッパにヨーグルトが広まり、乳酸菌の健康効果にも注目が集まるようになりました。
20世紀後半には、イギリスの微生物学者ロイ・フーラーが「プロバイオティクス(腸内細菌のバランスを改善し、健康に良い影響を与えてくれる微生物)」の摂取を提唱。現在では、お腹の調子を良くするためには、生きて腸に届き、腸内で増え、腸に定着して長くとどまる乳酸菌が大事だと言われています。
また最近では、プロバイオティクスのような生きた菌でなくても、加熱された乳酸菌や乳酸にも健康効果があることが発表されています。メチニコフ博士のその後の研究でも、加熱殺菌した乳酸菌を含むエサをマウスに与えたところ、寿命が8%伸びることがわかりました。「乳酸菌入り」のパンやパスタ、クッキーやチョコレートなどが増えたのもまさに、加熱された乳酸菌にも効果があることが証明されたからです。
意外と深く、長い歴史のある乳酸菌。これから先も健康への様々な効果が発見されそうで目が離せませんね!
ちなみに乳酸菌L-137は、「加熱処理」によって健康への効果が最大限に発揮されることがわかっています。
参考
『あなたの知らない乳酸菌力』後藤利夫著
一般社団法人 全国発酵乳乳酸菌飲料協会HP http://www.nyusankin.or.jp/
公益財団法人 腸内細菌学会HP https://bifidus-fund.jp/index.shtml
健康産業新聞 https://www.kenko-media.com/health_idst/archives/5720