小腸で活性化された元気な免疫細胞が
全身の健康を支える!
東南アジアの発酵食品から偶然見つかった乳酸菌L-137。
研究者へのインタビュー「後編」のテーマは、
“乳酸菌L-137は、なぜ免疫力を高める力が強いのか?”です。
詳しく伺うと、ほかの乳酸菌にはない、ある重要な特長が浮かび上がってきました!
ハウスウェルネスフーズ(株) 開発研究所
- 写真左:研究部長 室崎 伸二さん(医学博士)
- 写真右:研究部 第二グループマネージャー 廣瀬 義隆さん(薬学博士・薬剤師)
免疫細胞の集まる一番ホットな現場に届く?
室崎さん:乳酸菌L-137が免疫力を高める、ということは、様々な研究でしっかり確認できています。でもそれはナゼなのか? 突き詰めていくと、鍵を握るのは「小腸で働く」という点です。
小腸は栄養吸収をする器官として、食物のほかにも様々な菌が入ってきます。口から比較的近くて酸素があり、菌のバラエティも豊富。なかには体に害を与える菌や異物、微生物も混ざっているので、しっかり防御しないといけません。つまり小腸は“ファーストバリア”ですから、他の器官に比べると免疫細胞が圧倒的に多いんです。実際、「体全体の免疫細胞の約7割が小腸にいる」という文献もあるようですね。
廣瀬さん:じゃあ大腸はどうか。大腸は水分調整をして便を作る器官であり、多くいるのは腸内細菌。免疫細胞も少し存在するのですが、これらの腸内細菌を排除してしまわないよう抑制的に働いています。数も働き方も、小腸とは違うんです。
室崎さん:こうしてそれぞれの器官の役割を考えていくと、免疫力を上げるうえで一番ホットな現場は小腸! まさにそこに届いて働く、というのが乳酸菌L-137最大の特長です。
さらに明らかになりつつある
乳酸菌L-137の可能性
廣瀬さん:小腸には栄養を吸収するための「柔毛」と呼ばれるひだがたくさんあって、その間に免疫細胞が待機しているパイエル板というものが存在します(イラスト参照)。乳酸菌L-137はそこにポンと落ちて免疫細胞に取り込まれる。あるいは「怪しいものでないかどうか」をチェックするため、免疫細胞のほうから手を伸ばしてL-137を取り込むことも。すると、その免疫細胞が活性化! 強く元気になった免疫細胞が全身を巡り、健康を支えているのではないか。私たちは今のところ、それが一番有力な説明だろうと考えています。
室崎さん:乳酸菌L-137によって免疫力が上がるのはもう間違いないので、あとは小腸のどこにどう作用してそうなるのか。さらに深掘りして、より具体的に仕組みを明らかにすることが次の目標ですね。
廣瀬さん:すでに長年研究に携わってきましたが、やるべきことは山積みです。以前、ヒアルロン酸の産生を高めるというラットを使った研究について論文※を出しましたが、今度はその効果をヒト試験でも確認したい。こういう時代ですから、お年寄りの健康づくりにも何か貢献できたらいいですね。小腸がらみでは最近、肥満に関する臨床実験でおもしろい結果が出ました。わかりやすく紹介する準備ができ次第、みなさんにもお伝えするつもりです。乳酸菌L-137の可能性はまだまだありそうなので、私たち自身も楽しみにしているんですよ!